2025年4月18日金曜日

「英国の正統派」クリントン・ウッズ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界L・ヘビー級王者。セルジオ・マルティン・ベアス戦、エルヴィル・ムリキ戦を紹介します。


クリントン・ウッズ(イギリス)

身長188cm:オーソドックス(右構え)


クリントン・ウッズ 3R TKO セルジオ・マルティン・ベアス

(L・ヘビー級戦、2003年)

「英国の正統派」クリントン・ウッズ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:英国の白人ウッズ。デビュー以来、連戦連勝で英連邦王座(スーパーミドル級)を獲得。しかし、初防衛戦で初黒星。その後、連勝し英国王座、英連邦王座、欧州王座(L・ヘビー級)を獲得。好調だったがロイ・ジョーンズ・ジュニアにTKO負けして世界王座獲得ならず(2002年)。ベアスと再起戦。これまで32勝(19KO)2敗、30歳。11勝(4KO)3敗1分のベアス(29歳)はアルゼンチンの中堅どころ。南米王座(L・ヘビー級)を獲得したが、WBCインター王座(L・ヘビー級)は獲得ならず。直前の試合はホルヘ・カストロ(元WBA世界ミドル級王者。竹原慎二戦でおなじみ)にTKO負け。英国シェフィールドでの一戦。正統派のウッズ。ジャブを基本とし、ワンツーからの左フック。ベアスはブロックしながら隙をうかがうような姿勢で接近して右フック。連打で攻めるが、攻めるときのディフェンスに甘さ。3R、右ストレートをキッカケにウッズが手数。ワンツーなどで攻め、最後は左フックを決めたところでレフェリーストップ。ウッズが連打で勝利。長いワンツーに良さ。ベアスは右パンチに威力が感じられたが、粗い攻め。攻撃のリズムに問題があった。その後のベアス。多くの試合。しかし、WBOラティノ王座戦(クルーザー級)に敗れるなど負けが多くなっていった。)


その後のウッズ 

グレン・ジョンソンとのIBF世界L・ヘビー級王座決定戦に敗れて再び世界奪取に失敗したウッズ。その後、王座決定戦でTKO勝ちしてようやくIBF王者に。フリオ・セサール・ゴンザレス、グレン・ジョンソンらを相手に四度の防衛。アントニオ・ターバーに判定負け(3-0)で王座陥落。再起戦は「IBF世界L・ヘビー級王座挑戦者決定戦」。


クリントン・ウッズ 12R 判定 エルヴィル・ムリキ

(IBF世界L・ヘビー級王座挑戦者決定戦、2009年)

「英国の正統派」クリントン・ウッズ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ムリキはコソボのペーヤ出身。主戦場はアメリカ。中堅どころと戦ってきたが、アントニオ・ターバーに判定負けでIBO王座奪取ならず。再起戦に勝利してウッズ戦。このところ試合間隔が空いているのが気がかり。英国領ジャージー島での一戦。互いにジャブ。ウッズは左ジャブ連打、左フックなど左のテクニック。ムリキはワンツー、ボディ打ち。共に正統派で右ストレートに良さがあるが、プロらしい派手さは感じられない。5R、ムリキが「左ジャブ&右ストレート」連打。7R、ウッズのインサイドからの左フックがクリーンヒット。その後、ディフェンスしながらジャブで攻めるウッズ。ムリキはワンツーで反撃するが、ブロックされる。11R、ウッズが連打(右ストレート、ボディ打ち)。12Rには左フックからの右ストレート。12R終了。判定は3-0。ウッズがディフェンス&ジャブで勝利。ただ、「世界王座挑戦者決定戦」にしては地味な試合だった印象。ムリキは7Rの左フックが効いたようで、以後は受け身の試合ぶりだった。その後の二人。ムリキはWBC米大陸王座戦(L・ヘビー級)に判定負けして引退。世界王者にはなれなかった。ウッズは次の試合で空位のIBF世界L・ヘビー級王座決定戦。これに判定負けして引退。もう少しパワーがあれば、といった選手だった。)

 

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