2025年4月5日土曜日

「英国の番狂わせ男」ロイド・ハニガン③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界ウェルター級王者。世界王座陥落後の試合。デルフィーノ・マリン戦、ジョン・ウェルターズ戦ほかを紹介します。


ロイド・ハニガン(イギリス)

身長173cm:オーソドックス(右構え)

  

ロイド・ハニガン 10R 判定 デルフィーノ・マリン

(J・ミドル級戦、1989年)

「英国の番狂わせ男」ロイド・ハニガン③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:マーロン・スターリングにWBC世界ウェルター級王座を奪われたハニガン。アメリカで再起戦。マリンはフロリダ州の選手。デビューから連勝でフロリダ州王座(ウェルター級)獲得。しかし、その次の試合に判定負けで初黒星。勝ったり負けたりに。フロリダ州タンパでの一戦。リズミカルなハニガン。ジャブ連打、斜め下からの右フック、力強いコンビネーション(ワンツーからの左フック、ほか)、ボディ打ち。マリンはタフで、パンチを正確に当てる巧さ。接近戦では互いのパンチがヒット。手数&パワーでポイント上、ハニガン優勢。しかし、マリンは攻められても打ち返す。打ち合いが続き、10R終了。判定は3-0。マリンがよく頑張った試合。前世界王者相手に最後まで攻め続けた(ハニガンが最終ラウンド終了時に相手の健闘を讃えたほど)。しかしながら、マリン。その後はよろしくない。次の試合で後の世界王者クリサント・エスパニャにTKO負け。以降、ジェームズ・マクガートらを相手に多くの敗北。通算戦績14勝(7KO)32敗。)


ロイド・ハニガン 1R TKO ジョン・ウェルターズ

(J・ミドル級戦、1991年)

「英国の番狂わせ男」ロイド・ハニガン③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでウェルターズがダウン

(感想:マリン戦の次の試合でマーク・ブリーランドのWBA世界ウェルター級王座に挑戦したハニガンだが、3RでのTKOで惨敗(かつてWBAベルトをゴミ箱に捨てるパフォーマンスをやったハニガン。今回、そのことを謝罪して挑戦)。90年はそれが唯一の試合に。91年1月にカムバックしてTKO勝ち。ウェルターズ戦は再起二戦目。ウェルターズはコロラド州の白人。中堅どころと試合してきたキャリア。コロラド州王座戦(J・ミドル級)で判定負け。このところ連勝中。英国バジルドンでの一戦。丸っこい身体になったハニガン。右ストレート、大きな左フックを振るい、接近して左右フック。豪快なボクシング、パワーは以前と変わらない。ウェルターズはフットワーク、ジャブ、右ストレート。距離を取って戦おうとするが、ハニガンに接近される。ジャブからの右ストレートでウェルターズがダウン。立ったが、レフェリーに止められた。ハニガンがパワーで勝利。二線級にはまだまだ強い。ウェルターズは右ストレートに良さがあったが、攻められて受け身の試合になってしまった。その後のウェルターズ。二連敗で引退。最後の相手はパット・ローラー(古豪ウィルフレド・ベニテス、ロベルト・デュランに連勝)だった。)


ロイド・ハニガン 3R TKO ミッキー・ダンカン

(ミドル級戦、1992年)

「英国の番狂わせ男」ロイド・ハニガン③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右ストレートでダンカンがダウン

(感想:ダンカンは英国ニューカッスル出身の白人。デビュー以来、勝ったり負けたり。このところ判定で二連勝中。英国ケンジントンでの一戦(レフェリーはラリー・オコーネル)。正統派のダンカン。ガードを固め、ジャブ、ワンツー。ハニガンは好戦的で、右ストレート、斜め下からのフック。ダンカンの攻撃をディフェンス。2R、右ストレートでダンカンがダウン。ラウンド終了直前に左フックを食って足に来たダンカンはこのラウンド終了後に棄権。ハニガンがパワーで快勝。中堅にはまだまだ負けない。その後の二人。ダンカンは連敗で引退。ハニガンは英連邦J・ミドル級王座を獲得したが、アトランチックシティで ビニー・パジェンサにTKO負け。英連邦王座戦での勝利後、TKO負けで引退。結果的にマーク・ブリーランド戦が最後の世界戦に。引退後は何かとトラブル。1995年9月、「フランク・ブルーノ vs. オリバー・マッコール」のWBC世界ヘビー級王座戦で友人ブルーノではなくマッコール陣営としてリングに上がって批判された。引退前から音楽ビジネスに携わっていたが1994年に破産宣告を受け、1997年に破産から免責された。ボクシングのプロモートもやってみたが、資金繰りに苦労してプロモーターのライセンスを放棄。引退後は体重が増え、心臓発作に。さらに交通事故。今では不自由な体になっているという。) 

0 件のコメント:

コメントを投稿