2024年2月8日木曜日

「長身&長いパンチ」ラファエル・ルエラス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界ライト級王者。世界王座防衛戦&マイナー王座戦。ビリー・シュワー戦、ジョージ・スコット戦ほかを紹介します。

ラファエル・ルエラス(アメリカ)

身長180cm:オーソドックス(右構え)

ラファエル・ルエラス 3R KO オマール・パチェコ

(ライト級戦、1994年)

「長身&長いパンチ」ラファエル・ルエラス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左フックでパチェコがダウン

(感想:IBF世界ライト級王者ルエラス。これまで41勝(32KO)1敗。パチェコとノンタイトル戦。パチェコはメキシカンで17勝(9KO)2敗1分。記録によると特に大きな勝ち星がない中堅どころ。ニューメキシコ州アルバカーキでの一戦。身長差がある二人。長身のルエラスが打ち下ろすようなジャブ、ワンツーを鋭く入れる。パチェコは勇敢な男で、接近して左右フック連打、アッパー。接近戦では互いのパンチがヒットするが、ルエラスのアッパーが効果的。3R、細かい連打からの左フックでパチェコがダウン。まるでギブアップするかのような状態となり、試合終了。ルエラスが突き上げるようなアッパーを使いながら勝利。多少打たれたのが気になるが、相手の攻めはディフェンスできる範囲内だった。)  


ラファエル・ルエラス 9R TKO ビリー・シュワー

(IBF世界ライト級タイトル戦、1995年)

「長身&長いパンチ」ラファエル・ルエラス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ルエラスがタイトル防衛。二度目の防衛戦。IBF2位の挑戦者シュワー(25歳)は英国の白人。これまで26勝(21KO)1敗。デビューから連勝で英国王座、英連邦王座(いずれもライト級)獲得。しかし、キズによるTKO負けで統一王座から陥落、初黒星。その相手に雪辱し、その後、連続防衛。そして、初の世界挑戦。ラスベガス「MGM Grand」での一戦(ルエラスの兄ガブリエルの世界王座防衛戦も行われた興行。先に試合を終えたガブリエルが会場内で観戦)。なかなか良い選手のシュワー。機敏な動き、速いジャブ、しっかりした右ストレート、フック。相手の攻撃をブロッキングで対処。ルエラスはいつものようにジャブ、ワンツーで攻める姿勢。接近戦。ルエラスのショートパンチがヒット。基本的に距離を取りたいシュワーだが、離れた距離ではルエラスのジャブ、右ストレートがヒットする。ジャブを打たれ、左マブタのキズが悪化していくシュワーは次第に受け身に。6R、シュワーがドクターチェック。その後もジャブを食うシュワー。8R終了後に棄権。ルエラスがしつこいジャブで勝利。シュワーのキズはおそらく古傷(過去の映像より)。相手の長いパンチでやられてしまった。その後のシュワー。英連邦王座を防衛。欧州王座(ライト級)も獲得。しかし、スティーブ・ジョンストンのWBC世界ライト級王座への挑戦は判定負け。メジャー団体の世界王者にはなれなかったが、IBOのスーパーライト級王座を獲得した。)


ジョージ・スコット 12R 判定 ラファエル・ルエラス

(WBUライト級王座決定戦、1995年)

「長身&長いパンチ」ラファエル・ルエラス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:スコットがタイトル獲得。シュワー戦の次の試合でWBO王者オスカー・デラ・ホーヤと王座統一戦を行ったルエラスだが、何と2RでKO負け、IBF王座陥落。惨敗した再起戦でWBU王座に挑戦。スコットはアフリカ・リベリア出身の黒人。アマチュアで活躍。1988年のソウルオリンピックでは「スウェーデン代表」としてライト級で銀メダル。プロ入り後はこれまで26勝(12KO)1敗。連戦連勝でWBC米大陸王座(J・ウェルター級)獲得したが、ジェイク・ロドリゲスのIBF世界J・ウェルター級王座への挑戦は失敗、初黒星。再起三連勝でこのルエラス戦。バハマでの一戦。スコットのセコンドにアンジェロ・ダンディ。距離を取るサウスポー、スコット。右ジャブ、左ストレート。ルエラスは前進し、右ストレート、左右フック。接近戦でコンビネーションをまとめるシーンも見せるスコットだが、基本的には距離を取ろうとする動き。ルエラスはこすり上げるようなアッパーを使う。互いにストレートを狙う一進一退の展開。10R、ルエラスが右ストレート、スコットはボディフック連打。12R終了。両陣営とも勝利をアピール。判定は3-0。映像では互角に見えたが、どうやらディフェンスに差があったらしい。スコットが左ストレート、ボディ連打で勝利した。その後の二人。スコットはWBU王座を連続防衛後、スティーブ・ジョンストンのWBC世界ライト級王座に挑戦したが、判定負け。結局、メジャー団体の世界王者にはなれず。ルエラスはリビングストン・ブランブルに判定勝ち、コンスタンチン・チューにTKO負けといった結果を残したが、王座戦はこのスコットとのWBU戦が最後に。当たればスゴイパンチを持っていたルエラス。しかし、長いパンチを使う選手にはよくあることだが、打ち終わった後に大きな隙ができる欠点が。パンチのキレはあったが、動きの素早さにやや欠けていたのが惜しい。)

マウロ・グチェレス戦(初戦)、ホルヘ・パエス戦、マイク・イブゲン戦

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