2024年2月4日日曜日

「正統派サウスポー」ケビン・ケリー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBC世界フェザー級王者。デビュー初期の試合&世界王座防衛戦。ビセンテ・アリアス戦、ジェシー・ベナビデス戦ほかを紹介します。

ケビン・ケリー(アメリカ)

身長170cm:サウスポー

ケビン・ケリー 1R TKO ビセンテ・アリアス

(フェザー級戦、1988年)

「正統派サウスポー」ケビン・ケリー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右フックでアリアスがダウン

(感想:ニューヨーク・ブルックリン出身の黒人サウスポー、ケリー。15歳でボクシングを始める。アマチュアで優秀な成績。プロデビュー当初から注目されている存在。アリアス戦はプロ二戦目。アリアスはドミニカの選手だが、負けてばかり。いわゆる「かませ犬」といったところか。ニューヨークでの一戦。慎重に相手と距離を取ってジャブ、ワンツーのケリー。アリアスはガードを固めて前進。右ストレート、ロングフックを振るう。攻撃の正確さ、ディフェンスでケリー。右フックでアリアスからダウンを奪う。その後もケリーのパンチがヒット。ロープ際で左ショートを食ってグラつくアリアス。レフェリーが両者を分ける。レフェリーストップでもなければ、スタンディングカウントでもなく試合続行を指示(不手際)。さらにアリアスが左を打たれたところでレフェリーストップ。しかし、ストップの仕方が不十分で、追加の左フックを食らったアリアスはダウンしてしまった。ケリーが相手を慎重にチェックしながら正確なパンチで勝利。アリアスはよく前に出たが、打たれ弱さがあったか。その後、アリアスはガブリエル・ルエラス戦、ドミニカ王座戦(J・フェザー級)に敗北するなど勝ち星ナシだった。)


ケビン・ケリー 4R TKO ブルース・フィリピンズ

(フェザー級戦、1989年)

「正統派サウスポー」ケビン・ケリー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左フックでフィリピンズがダウン

(感想:連勝のケリー。プロ8戦目。フィリピンズはコロラド州デンバーの黒人(フィリピン人ではなかった。それともハーフ?)。無敗だが、キャリアが浅いローカルな選手。ニューヨークでの一戦。アフロなフィリピンズ。ジャブ、フックを使うがぎこちなさがあり、攻撃が単発気味。ケリーは右ジャブ、接近戦ではディフェンスしながらフック。特に右フックがよく当たり、1Rから優勢。2R、強烈な左フックでフィリピンズが痛烈なダウン。しかし、次第に相手に慣れてきたか、フィリピンズが打ち合いを挑む。パンチの正確さでケリー。フィリピンズも負けじと打ち返す。4R、左フックでフィリピンズが後退したところでレフェリーストップ。ケリーがディフェンスの甘い相手を始末。フィリピンズは見た目の個性があったが、攻めるリズムやバランスなどに問題があったのが惜しい。その後、連敗してキャリア終了。)


その後のケリー

連戦連勝。ハロルド・ウォーレン(後、世界挑戦)に判定勝ち。ニューヨーク州王座、WBC米大陸王座(いずれもフェザー級)を獲得し、元王者トロイ・ドーシーに勝利して防衛に成功。しかし、順風満帆だったわけではなく、左のコブシを三度も骨折したという。全勝のまま「WBC1位」としてグレゴリオ・ゴーヨ・バルガス(メキシコ)のWBC世界フェザー級王座に挑戦。判定で王座獲得。初防衛戦をジェシー・ベナビデスと行うことに。 


ケビン・ケリー 12R 判定 ジェシー・ベナビデス

(WBC世界フェザー級タイトル戦、1994年)

「正統派サウスポー」ケビン・ケリー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左クロスカウンターでケリーがダウン

(感想:ケリーがタイトル初防衛。ケリーのプロ38戦目。挑戦者ベナビデスはテキサス出身の白人サウスポーで元WBO世界J・フェザー級王者。デューク・マッケンジーにWBO王座を奪われた再起戦でトレーシー・ハリス・パターソンのWBC王座に挑戦したが、判定負け。北米J・フェザー級王座を獲得、防衛。階級を上げてケリーに挑戦。アトランチックシティ「コンベンションセンター」での一戦(「レノックス・ルイス vs. フィル・ジャクソン」のWBC世界ヘビー級王座戦が行われた興行)。共にサウスポー。右ジャブ、左ストレート、右フック。接近戦でフック連打のケリー。ベナビデスは右フック。パンチの回転の速さはケリー。しかし2R、見事な左クロスカウンターでケリーがダウン。その後も接近戦。粘り強いベナビデスだが、パンチのスピードはケリー。終盤。ベナビデスはワンツーからの右フックなどを見せるが、スタミナ切れの様子。ケリーは攻めるが、KOを狙うような攻撃はしない。12R終了。判定は3-0。ケリーが鋭さで勝利。しかしながら、これは大きな興行での試合。2Rのダウンが効いたのかもしれないが、ケリーには力強い勝ち方をして欲しかったところ。ベナビデスは頑張ったが、フェザー級では厳しかったか。その後、ベナビデスはマルコ・アントニオ・バレラのWBO世界J・フェザー級王座に挑戦したが王座奪回ならず。それが最後の試合となった。)

 

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