2024年2月3日土曜日

「連打で前進」ウェイン・マッカラー②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBC世界バンタム級王者。ホセ・ルイス・ブエノ戦(WBC戦)、フリオ・カルドナ戦、アルビン・ブラウン戦を紹介します。

ウェイン・マッカラー(アイルランド)

身長170cm:オーソドックス(右構え)

ウェイン・マッカラー 12R 判定 ホセ・ルイス・ブエノ

(WBC世界バンタム級タイトル戦、1996年)

「連打で前進」ウェイン・マッカラー②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:マッカラーがタイトル防衛。これまで18連勝(14KO)のマッカラー(25歳)。日本で薬師寺保栄からWBC世界バンタム級王座奪取。ジョニー・ブレダル相手に初防衛に成功。二度目の防衛戦。WBC7位の挑戦者ブエノ(26歳。28勝(20KO)6敗1分)はメキシカンで元WBC世界J・バンタム級王者。川島郭志に王座を奪われた再起戦で新鋭クルス・カルバハル(マイケル・カルバハルの弟)にKO負け。その後、三連勝でこの挑戦。アイルランド・ダブリンでの一戦。似た戦い方をする二人。ガードを上げてジャブ、ワンツー、左フック。一発のパワーは共にそこそこ。距離を取るブエノはロングパンチ。マッカラーは前進し、正確に当てていこうとする。互いにディフェンスし、パンチをヒットさせる。手数を出していくマッカラーに対し、ブエノは受け身。12R終了。共に両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は2-1。マッカラーが攻めの姿勢で勝利。ブエノは右カウンター、左フックに良さがあったが、倒しに行く姿勢に欠けていた。世界戦では判定の場合は世界王者がポイント上、有利。ブエノはもっと攻めるべきだった。その後、ブエノは二度の世界挑戦のチャンスを得たが、KO負け。テクニックはあったが、パワー不足だった印象。)


ウェイン・マッカラー 10R 判定 フリオ・カルドナ

(フェザー級戦、1996年)

「連打で前進」ウェイン・マッカラー②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:世界王者マッカラーがノンタイトル戦。カルドナはメキシカン。ローカル王座を獲ったことがあるが、エリック・モラレスには2RでKO負け。直前の試合は日本で三谷大和と対戦し、KO負け。コロラド州デンバーでの一戦。ブロックを固めてジャブ、右ストレート、左フックのカルドナ。スピードはそこそこ。特別強さは感じられない。マッカラーもいつもと同じ。ジャブ連打から相手の隙を突くパンチ。正確さで優勢。カルドナは攻めるシーンもあるが、ディフェンスされる。10R終了。判定は3-0。KOどころかダウン一つ奪えなかったマッカラー。世界王者にしてはインパクトに欠ける勝ち方。カルドナはスピード不足だけではなく、パワーとキレにも欠ける選手。その後、多くの試合をこなしたが、西岡利晃らを相手に負けてばかり。WBCやWBAの地域王座に挑戦するチャンスを得たが、勝てなかった。)


その後のマッカラー

カルドナ戦後、WBC世界バンタム級王座返上。ダニエル・サラゴサのWBC世界J・フェザー級王座に挑戦したが判定負け、二階級制覇ならず。さらに階級を上げてナジーム・ハメドのWBO世界フェザー級王座に挑戦して判定負け。エリック・モラレスのWBC世界J・フェザー級王座に挑戦して判定負け。KOされなかったのはさすがだが、やはり非力なのが原因か?


ウェイン・マッカラー 2R KO アルビン・ブラウン

(フェザー級戦、2002年)

「連打で前進」ウェイン・マッカラー②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左フックで2度、ブラウンがダウン

(感想:1999年にエリック・モラレスに敗れたマッカラー。2002年に再起戦。これまで23勝(14KO)3敗。ブラウンはミズーリ州の黒人。17勝(6KO)4敗で、戦績はまずまずといったところだが、カンザスシティを主戦場とするローカルなキャリア。ラスベガスでの一戦。マッカラーが黒のトランクス。ブラウンはキラキラした赤。「トランクス対決」はブラウン勝利。ゴング。開始から接近戦。ジャブ、右ストレート、フック。動きのスピードは同じくらい(特別速くもない)。ブラウンは力を込めて右ストレート、左フックを使うが、攻撃が単発で隙がある。マッカラーが左ボディ打ちで優勢。2R、正確な左フックでブラウンがダウン。立ったが、再び左フックで倒れてKO。マッカラーが力強い勝ち方。フェザー級でも正確に当てれば勝てることを証明。ブラウンは攻撃がとぎれがち。パンチ自体は悪くはなかったが。その後の二人。ブラウンはIBAアメリカス王座、NABA王座(いずれもフェザー級)を獲得するなど地域王座戦に多く出場。マッカラーは何度も世界挑戦のチャンス(ちょっとチャンスに恵まれすぎ。どういうカラクリがあったのだろう?)。スコット・ハリソン、オスカー・ラリオスの世界王座に挑戦したが、勝てず。ラストファイトは北米フェザー級王座決定戦でTKO負け。「テクニックで勝てる相手」には勝てたが、それを超える相手には敵わなかった。2005年に自伝を発表。引退後はトレーナーになった。) 

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