2024年2月1日木曜日

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界J・フェザー級王者。世界王座防衛戦。エンリケ・フピテル戦、エルネスト・グレイ戦ほかを紹介します。

ブヤニ・ブング(南アフリカ共和国)

身長166cm:オーソドックス(右構え)

ブヤニ・ブング 12R 判定 エンリケ・フピテル

(IBF世界J・フェザー級タイトル戦、1997年)

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ブングがタイトル防衛。9度目の防衛戦。IBF15位の挑戦者フピテルはメキシカン。アルベルト・ヒメネス(後の世界王者)と引き分け、ホエル・ルナ・サラテにKO負け、メキシコ王座(J・フェザー級)獲得、エリック・モラレスにTKO負けで王座陥落、といったキャリア。直前の試合ではウィリー・ホーリン(後の世界王者)に判定負け。南アフリカ・ハマンスクラールでの一戦。いつものように速いジャブ、そして右ストレート、フック連打のブング。フピテルは動きのスピード、パンチのキレはそこそこ。ただ、メキシカンらしい左ボディ打ちを使い、手数が多い。接近戦。フックでの打ち合い。ハンドスピードでブングが優勢か? フピテルはサウスポーにスイッチするが、攻め方はオーソドックスの時と変わらず。互いに手数を出し合う展開で12R終了。判定は小差の3-0。ブングが速いジャブで勝利。フピテルは相手をよく研究していたのではないか? ブングに「一発のパワー」は無い、と考えて接近戦での打ち合いを選択。しかし、パンチの正確さと速さでブングに及ばなかった。その後、フピテルは再起戦でファン・マヌエル・マルケスにTKO負け。二度目の世界挑戦は無かった。)


ブヤニ・ブング 12R 判定 アーネル・バロティーリョ

(IBF世界J・フェザー級タイトル戦、1997年)

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ブングがタイトル防衛。10度目の防衛戦。挑戦者バロティーリョ(23歳)はフィリピン出身。フィリピンでデビューしたが、オーストラリアに移住。オーストラリア王座、IBFインターコンティネンタル王座(いずれもJ・フェザー級)を獲得するなどこのところ連勝中。ハマンスクラールでの一戦。体格的には同じくらいの二人(小さめ)。ジャブ、ワンツー、フック。一発ずつしっかり打ち込むブング。バロティーリョはワンツーからの左フックなどのコンビネーションで手数を出す。2R、バロティーリョがヒジ打ちでレフェリー(スタンリー・クリストドーロー)から警告。その後もバロティーリョは斜め下からの左フックなどの良いパンチ。しかしながら、パワーはそこそこ。ブングがディフェンスしながら正確なジャブ、右カウンターをヒットさせる。8R、連打で攻めるブング。右ストレートで優勢。12R、ブングが前屈みになって相手を挑発。12R終了。判定は3-0。ブングがいつものように判定勝ち。正直なところブングは非力。スタミナはスゴイが。バロティーリョもパワー不足。ブングのディフェンスを崩せなかった。その後、バロティーリョはIBFのアジア王座戦などで活躍したが、マニー・パッキャオ戦、レーロホノロ・レドワバ戦(IBF世界J・フェザー級王座戦)に敗北。ラストファイトは日本でKO負けだった。)


ブヤニ・ブング 12R 判定 エルネスト・グレイ

(IBF世界J・フェザー級タイトル戦、1998年)

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ブングがタイトル防衛。これまで34勝(18KO)2敗のブングが10度目の防衛戦。挑戦者グレイはコロンビアの選手で19勝(17KO)2敗。二連敗を喫したこともあったが、このところ連勝中。しかし、これが初の王座戦で、初の海外試合。ハマンスクラールでの一戦。ガードを上げてジャブ、右ストレート、左フックのグレイ。左ボディ打ちにパワーを込め、サウスポーに頻繁にスイッチ。接近戦。フックに迫力があるグレイ。ブングは正確なパンチで相手の僅かな隙を狙う。6R、ブングが右ストレート、左フックをヒットさせる。グレイも負けじと手数を出すが、ブングはブロック。最後まで手数の多い打ち合いが続いて12R終了。判定は2-1。互いによく頑張った試合。ディフェンスの差で決着。パーネル・ウィテカーと同様、「打たせないテクニック」がブングを守った。その後の二人。グレイは再び同王座(IBF世界J・フェザー級王座)に挑戦したが、TKO負け。ブングはダニー・ロメロ、ビクトル・ジェレナ(再戦) に勝利して13度の防衛成功。王座を返上してナジーム・ハメドのWBO世界フェザー級王座に挑戦したが、KO負け。再起戦で同国のライバル、レーロホノロ・レドワバに判定負け。タカラニ・ヌドロブに二連勝。ラストファイトはIBOフェザー級王座防衛戦で、判定負け。精力的な戦いぶりは見事だったが、KOするパワーに欠けていたブング。防衛回数の割には強さがあまり感じられない不思議な選手だった。)  

ビクトル・ジェレナ戦、ジョン・レウス戦、ケネディ・マッキニー戦(再戦)

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