2024年1月31日水曜日

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界J・フェザー級王者。世界王座防衛戦。ビクトル・ジェレナ戦、ケネディ・マッキニー戦(再戦)ほかを紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

ブヤニ・ブング(南アフリカ共和国)

身長166cm:オーソドックス(右構え)

ブヤニ・ブング 12R 判定 ビクトル・ジェレナ

(IBF世界J・フェザー級タイトル戦、1995年)

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ブングがタイトル防衛。南アフリカの黒人ブング。ニックネームは「The Beast(獣)」「Carousel Kid(回転木馬の子)」(「回転木馬」がよくわからない。「回転の速い連打」のことか?)。地元を中心に試合。南アフリカ王座戦(J・フェザー級)で判定負け、初黒星。その相手に雪辱して、同王座獲得。イタリアで後に世界王者になるフレディ・ノーウッドに判定負け。アメリカでも試合(勝利)。そして地元南アフリカでケネディ・マッキニーから判定でIBF世界J・フェザー級王座奪取。ブングと同じ南アフリカのウェルカム・ニシタがマッキニーに奪われた王座を祖国に取り戻した形。フェリックス・カマチョ(あのヘクター・カマチョの弟)、モハメド・ヌルウダ相手に防衛成功。ただし、王座を獲った試合を含めて全て判定勝ち。エキサイティングとは言い難い部分もあるテクニシャンタイプ。IBF7位の挑戦者ジェレナはコロンビアの黒人。国内王座(フェザー級)を獲得するなどこれまで全勝。ただし、これまでの試合は全て地元。初の海外試合で結果を出せるかどうか? 南アフリカ・ヨハネスブルグでの一戦。上半身を忙しく動かしてジャブ、フックのブング。ジェレナは動きが少な目。伸びのあるジャブ、右ストレート、左フック。右ストレートからのしゃくるような左フックが迫力。接近戦ではパワーを込めて連打。しかしながら、やはり試合は王者。ブングがテンポの良いコンビネーション、左フックダブル、右フック。手数と正確な攻撃。左フックをよくヒットさせるなど相手の隙を上手く突く。4R、ジェレナの左ボディ打ちがローブローになり、二度減点。そのためかジェレナはそれ以降、フットワーク&ジャブのアウトボクシングに切り替え。それでもブングが上手くディフェンスし、速いパンチを当てる。8R、ブングが右アッパーからの左フック。ジェレナはまたしてもローブローで減点。その後もアウトボクシングのジェレナ、正確なパンチのブング。12R終了。判定は3-0。同じように速いパンチを使い、ディフェンスもしていたが当たるのはブングのパンチ。ジェレナは良い選手であったが、上手く攻撃を遮られてしまった。その後、ジェレナはホセ・サナブリアに勝利するなど連勝。ブングのIBF王座に再び挑戦したが、TKO負け。それが最後の試合となった。)


ブヤニ・ブング 12R 判定 ジョン・レウス

(IBF世界J・フェザー級タイトル戦、1996年)

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ブングがタイトル防衛。四度目の防衛戦でラウレアノ・ラミレス(ドミニカ)を下したブング。しかし、KOできず、またしても判定勝ち。レウスと五度目の防衛戦。これまで18勝(16KO)2敗のレウスはシカゴの選手。イリノイ州王座(J・フェザー級)を獲得しているが、オルランド・カニザレスに判定負け。「ローカル選手」といった戦績。ミシシッピ州ビロクシでの一戦。攻撃的なレウス。ワンツー、左フック。積極的ではあるが、パワーはそこそこ。ブングは既にスタイルを確立。ダッキングしながらジャブ連打、ストレート、フック、ボディ打ち。接近戦ではブングが左フックを決める。4R、ブングのローブローで試合がしばし中断。その後もブングが正確さと手数で優勢。レウスは右ストレートからの左ジャブなどで反撃するが、押され気味。12R終了。判定は大差の3-0。ブングがジャブ、ワンツーで勝利。レウスは悪い選手ではないが、ブングをぶっ倒すパワーは無かった。その後、レウスはケネディ・マッキニーと全米王座(J・フェザー級)を争って判定負け。ローカルなポジションでキャリアを終えた。)


ブヤニ・ブング 12R 判定 ケネディ・マッキニー

(IBF世界J・フェザー級タイトル戦、1997年)

「南アの回転木馬」ブヤニ・ブング①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ブングがタイトル防衛。パブロ・オスーナ、ヘスス・サルード相手に防衛に成功したブング。八度目の防衛戦の相手は前王者。マッキニーは前回の試合後、マルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)の WBO世界J・フェザー級王座に挑戦してTKO負け、プロ二敗目。再起戦でジョン・レウスに判定勝ち。IBF王座奪回なるか?  南アフリカ・テンバでの一戦(レフェリーは王者と同じ南アフリカのスタンリー・クリストドーロー)。王者ブングは30歳。挑戦者マッキニー(30勝(17KO)2敗1分)は31歳。ボクサーとしては共に若くはないが、開始から実にハイペースな打ち合い。互いにジャブ連打。マッキニーはアップライトスタイルでワンツーからの左フック。ブングはストレート、フック連打。ディフェンスしながら両者とも多くの手数。時折ジャブをヒットさせるブング。マッキニーも良いパンチ(右ストレート、左フックからの右ストレート、ほか)を出すが、ブングはダッキング&ブロック。12R終了。判定は2-1。ブングのジャブが評価されたか。共に最初から最後までよく頑張った試合。手数で僅かにブング。負けたが、マッキニーも強かった。その証拠にその後、ジュニア・ジョーンズのWBO世界J・フェザー級王座に挑戦してTKO勝ち。その王座を返上して二階級制覇を目指したが、ルイシト・エスピノサにTKO負けでWBC世界フェザー級王座獲得ならず。強い選手であったが、J・フェザー級がベストウェートだった。)

エンリケ・フピテル戦、アーネル・バロティーリョ戦、エルネスト・グレイ戦 

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