2024年1月9日火曜日

「プリンス」チャールズ・ウィリアムス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界L・ヘビー級王者。世界王者になる前の試合&IBF王座防衛戦。マービン・ジョンソン戦、ルフィーノ・アングロ戦ほかを紹介します。

チャールズ・ウィリアムス(アメリカ)

身長188cm:オーソドックス(右構え)

チャールズ・ウィリアムス 8R 判定 アンソニー・ウィザスプーン

(L・ヘビー級戦、1983年)

「プリンス」チャールズ・ウィリアムス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでウィリアムスがダウン

(感想:オハイオ州コロンバス出身のウィリアムス(マイク・タイソンをKOしたジェームス・ダグラスもコロンバス)は「プリンス(王子)」と呼ばれた男(なぜ「プリンス」なのか? いつそう呼ばれるようになったのか? 「将来、王者になる」という意味?)。プロデビューは16歳の時で判定負け。その後もTKO負けが二つ。しかし、相手はジェフ・ラムキン(後、IBF世界クルーザー級王座獲得)、レジー・グロス(タイソンには1RでKOされたが、スピードのあるヘビー級)。引退を考えた時期もあったようだが、キャリア続行。これまで10勝(8KO)3敗2分。7連勝(7KO)のウィザスプーンはフィラデルフィア出身で、あのティムの弟。ロードアイランド州ウェストウォリックでの一戦(会場ではWBC世界J・ライト級王者ボビー・チャコンが観戦)。共に赤のトランクス。ウィリアムスはパーマ、ウィザスプーンは短髪。1R、互いにジャブ。足で距離を取るウィリアムスをウィザスプーンがジャブ、右ストレートで追い、左フック。ウィリアムスがワンツーで応戦。真っ直ぐ攻めるウィザスプーンは攻めるときのディフェンスに隙がある。右ストレートでウィリアムスがダウン(ぶっ倒れる、といった感じの倒され方だった)。その後、ウィリアムスが接近戦で活路を見出す。左フックからの右ストレート、右アッパー。打ち方が良く、パワフル。ウィザスプーンは中間距離では強いが、接近されると攻撃の正確さに欠ける。8R終了。判定は3-0。初回に痛烈なダウンを喫したウィリアムスが逆転勝利。ダウンを食ったパンチはなかなか良いパンチ。それを克服したのは高評価。接近戦では実にパワフルだった。ウィザスプーンは強味はあるが、弱点も。その後、ウィリアムスを負かしたラムキンとグロスを破ったが、北米王座戦(L・ヘビー級)に敗北。ローカル王座(L・ヘビー級)、WBAアメリカス王座(クルーザー級) 獲得。兄のように世界王者にはなれなかった。)


マービン・ジョンソン 10R 判定 チャールズ・ウィリアムス

(L・ヘビー級戦、1984年)

「プリンス」チャールズ・ウィリアムス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:22歳のウィリアムス。プロ18戦目の相手はベテラン。35勝(28KO)5敗のジョンソン(30歳)はインディアナ州インディアナポリス出身の黒人サウスポーで、元WBA・WBC王者。ただし、一度も防衛したことがなく、マイケル・スピンクスに豪快なKO負け。その後、連勝でこのウィリアムス戦。インディアナポリスでの一戦。開始から攻めるジョンソン。左ストレート、右フック。ウィリアムスはストレート、フックで応戦。テクニシャンタイプながら実に積極的なジョンソン(KO数が多い理由)。接近戦を仕掛けて相手の隙を突く左パンチ、ディフェンス。ウィリアムスはパンチは良いが、左パンチを食ってしまう。ジョンソンが勢いで押し気味のまま10R終了。判定は3-0。ジョンソンが左で勝利。フォローの右フックも良かった。ウィリアムスには良い経験になっただろう。その後も連勝を続けたジョンソン。レスリー・スチュワートとの決定戦でWBA王座奪回。初防衛に成功。しかし、スチュワートとの再戦に破れ、王座陥落。それが最後の試合となった。)


チャールズ・ウィリアムス 11R TKO リチャード・カラマノリス

(IBF世界L・ヘビー級タイトル戦、1988年)

「プリンス」チャールズ・ウィリアムス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右フックでカラマノリスがダウン

11R:左フックで2度、カラマノリスがダウン

(感想:ウィリアムスがタイトル初防衛。ジョンソン戦後、連勝のウィリアムス。ジェフ・ラムキンに判定で雪辱。全米L・ヘビー級王座獲得。ボビー・チェズをTKOで下してIBF世界L・ヘビー級王者に。ノンタイトル戦を挟んで、この初防衛戦。カラマノリスはフランスの白人。マルセイユを主戦場にデビューから連戦連勝でフランス王座(L・ヘビー級)獲得。欧州L・ヘビー級王座も獲得したが、初防衛戦をオランダ・アムステルダムで行いTKO負け、初黒星。その後、勝ち続けたが、フランス王座戦でKO負け。王座を奪回して初の世界挑戦のチャンスを得た。フランス・アヌシーでの一戦。レフェリーはアメリカのランディ・ニューマン。1R、ウィリアムスが自信に満ちた攻め。ジャブ連打で前進し、右ストレート、左フック。カラマノリスはジャブ、ストレート、フックで応戦。打ち方が良いカラマノリスだが、パワーはウィリアムス。ワンツーからの左フック。そして右フックでカラマノリスがダウン。その後もウィリアムスの強打がヒット。しかし、相手のパワーに慣れてきたか、カラマノリスが伸びのあるジャブ、右ストレートを決める。打ち合い、もみ合い。互いのパンチがヒット。左目付近を負傷したカラマノリス。11R、左フックでヒザを着くダウン。さらに左フックで二度目。立ったが顔の腫れもあり、セコンドが棄権を申し入れて試合終了。ウィリアムスが攻めの姿勢で勝利。しかし、カラマノリスも良い選手だった。その後、カラマノリスは数試合やって引退。ウィリアムス戦が唯一の世界挑戦となった。)


チャールズ・ウィリアムス 3R TKO ルフィーノ・アングロ

(IBF世界L・ヘビー級タイトル戦、1988年)

「プリンス」チャールズ・ウィリアムス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右フック、右ストレートで2度、アングロがダウン

3R:ワンツー、フック連打で2度、アングロがダウン

(感想:ウィリアムスがタイトル防衛。二度目の防衛戦。アングロもフランスの白人。勝ったり負けたり連勝したり。欧州王座戦(L・ヘビー級)で判定負け。リチャード・カラマノリスをKOしてフランス王座(L・ヘビー級)獲得。バージル・ヒルのWBA王座への挑戦は判定負け。カラマノリスとの再戦にTKO負け。にもかかわらず、その再起戦で世界挑戦のチャンスを得た。フランス・ヴィルナーヴ=ドルノンでの一戦(ウィリアムスが二連続でフランス登場。契約の関係か?)。互いにジャブ連打、接近戦では左右フック、ボディ連打。1Rから激しい打ち合い。攻めるウィリアムス、応戦するアングロ。パンチの正確さで優勢のウィリアムス。アッパー、大きめのフックを豪快に使用。2R、右フックでアングロがダウン。立ったアングロはワンツーからの左フックなどで応戦するが、ウィリアムスの勢いは止まらない。右ストレートでアングロが二度目のダウン。3Rにも強烈なワンツー、フック連打でアングロがダウン。立ったが、戦意喪失。レフェリーは試合を止めた。ウィリアムスが強打の嵐で快勝。アングロは打ち合いすぎたと思うが、彼もまたファイターで強いパンチの持ち主。ウィリアムスの方がより強かったにすぎない。アングロはこれで引退。)

チャールズ・ウィリアムス②

ボビー・チェズ戦(再戦)、フランキー・スウィンデル戦、ムウェフ・ベヤ戦、ビンセント・ボウルウェア戦 

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