2024年1月29日月曜日

「シャープな強打」トレイシー・ハリス・パターソン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・フェザー、J・ライト級王者。世界王者になる前の試合。フレッデリック・リード・ホール戦ほかを紹介します。

トレイシー・ハリス・パターソン(アメリカ)

身長166cm:オーソドックス(右構え)

トレイシー・ハリス・パターソン 1R TKO フレデリック・リード・ホール

(フェザー級8回戦、1986年)

「シャープな強打」トレイシー・ハリス・パターソン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:ワンツー、右ストレートで2度、ホールがダウン

(感想:アラバマ州出身のパターソン。ニューヨークに移り、そこでフロイド・パターソンと出会う。フロイドの養子になり、ボクサーに。アマチュアで好成績。プロ入り後はこれまで12連勝(5KO)で21歳。ホール(27歳)はニューヨークの黒人。6勝(3KO)4敗2分。ケルビン・シーブルックス(後、IBF世界バンタム級王者に)には2RでTKO負けしている。アトランチックシティでの一戦(レフェリーはフランク・カプチーノ、リングアナはマイケル・バッファ、パターソンのセコンドに養父フロイド)。サウスポーのホール。リズミカルな動きでジャブ、左ストレートを積極的に出す。パターソンはガードを固めてシャープなジャブ、ワンツー、左フック。踏み込んで打つ右ストレートに迫力。相手の様子をうかがっていたパターソンが攻める。ロープ際でのワンツーでホールがダウン。立ったが再開直後、右ストレートで二度目。レフェリーはホールの倒れた姿を見て直ちに試合を止めた。パターソンが快勝。スピードで勝負するタイプだが、打ち方が良いためパワーも乗っていた。ホールは打たれ弱さがあった。これが最後の試合に。)

  

トレイシー・ハリス・パターソン 3R TKO アルベルト・レンドン

(フェザー級戦、1990年)

「シャープな強打」トレイシー・ハリス・パターソン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左フックでレンドンがダウン

(感想:連戦連勝だったパターソンだが、21戦目でジェフ・フランクリンに判定負け。32戦目で元世界王者スティーブ・クルスに敗れて二敗目。階級をJ・フェザーに下げて北米J・フェザー級タイトルを獲得するなど連勝中。レンドンはテキサス州サンアントニオ出身。勝ったり負けたりではあるが、スティーブ・マクローリー、レジリオ・ツール、リカルド・セペダといった実力者と戦ったことがある。ラスベガスでの一戦(レフェリーはリチャード・スティール)。小刻みに身体を動かしながらワンツー、左フックのレンドン。なかなか良い打ち方で、左ボディ打ちにパワーがある。左フックからの右ストレートといったコンビネーションも使用。パターソンはディフェンスしながらジャブ連打、ワンツー。2R、右ストレートからの左フックでグラついたレンドン。左フックを連打されてダウン。3R、パターソンの右ストレート、左フック、右アッパーが連続ヒット。右ストレートを決めたところでレフェリーストップ。パターソンが素晴らしい勝ち方。パンチが実に正確でパワーも乗っていた。レンドンも良い選手だったが、より攻撃センスがあったのはパターソンの方。ディフェンスのテクニックでもパターソンが上回った。その後、レンドンはWBF王座(J・ライト級)に挑戦したが、勝てず。負けが込むようになっていった。)


トレイシー・ハリス・パターソン 1R KO フェルナンド・ラモス

(フェザー級戦、1991年)

「シャープな強打」トレイシー・ハリス・パターソン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右カウンターでラモスがダウン

(感想:北米J・フェザー級王座を返上したパターソン。目指すは世界王座のみ、といった状況。ラモスはメキシカン。トロイ・ドーシーにKO負け。マウリシオ・ステッカのWBO世界フェザー級王座に挑戦して判定負け。ジェシー・ベナビデスのWBO世界J・フェザー級王座に挑戦してTKO負け。大きな試合には勝てない選手。サウスカロライナ州チャールストンでの一戦。サウスポーのラモス。右ジャブ、フック攻撃。やや細かいボクシング。パターソンは接近して右ストレート、左フック。パンチにはいつものようにキレがある。斜め下からの右フックを使うラモス(悪くない作戦)。パターソンはパワフルな左ボディ打ち。そしてロープ際での右カウンターでラモスがダウン、10カウント。パターソンが切れ味鋭いパンチで勝利。早く世界戦を観てみたい、と思うような勝ちっぷりだった。ラモスは悪い選手ではないが、飛び抜けた強味に欠ける選手だった印象。その後も実力者ジョバンニ・パリージ、オルランド・カニザレス、ダリル・タイソンらに敗北。)

トレイシー・ハリス・パターソン②

アンヘル・マヨール戦、リチャード・デュラン戦、グレゴリオ・ゴーヨ・バルガス戦

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