2024年1月19日金曜日

「パワフルな右フック」マーク・ジョンソン②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」 

世界フライ、S・フライ級王者。マイナー王座からメジャーへ。ホスエ・カマチョ戦、ラウル・ファレス戦ほかを紹介します。

マーク・ジョンソン(アメリカ)

身長160cm:サウスポー

マーク・ジョンソン 12R TKO エンリケ・オロスコ

(WBBフライ級タイトル戦、1994年)

「パワフルな右フック」マーク・ジョンソン②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ジョンソンがタイトル防衛。これまで20勝(13KO)1敗のジョンソン(23歳)。これが6度目の防衛戦(「WBB王座戦」または「WBOペンタ・コンティネンタル王座戦」)。25勝(24KO)2敗1分の挑戦者オロスコ(20歳)はメキシコ・ユカタン出身。デビューから無敗だったが、1RでのTKO負けで初黒星。再起戦に勝利して、このジョンソン戦。ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦。サウスポー同士。互いに右ジャブ、左ストレート、右フック。パンチの伸びはジョンソン。2Rに左ストレートを当て、さらにボディ打ち、アッパー。接近戦。次第にジョンソンに慣れてきたオロスコ。フック、アッパーで打ち合う。ただ、同じように打ち合うが、ディフェンスでジョンソンが優勢。中間距離でも長いパンチ、左カウンターで優位。オロスコはよく頑張る選手であるが、一発のパワーは無い印象。12R、それまでのラウンドと同じように前に出るオロスコだが、ジョンソンの斜め下からの左右フック連打を浴びてレフェリーストップ。ジョンソンが最後の最後まで強いパンチを打ち続けて勝利。最後までKOを狙うのが「一流選手」。ジョンソンはマイナー王座にふさわしくないレベルにある。その後、オロスコは北米フライ級王座を獲得。オスカー・アルシニエガ(ユーリ・アルバチャコフのWBC世界フライ級王座に挑戦したことがある)に勝利して防衛に成功したが、次の防衛戦でKO負け。世界挑戦することなくキャリアを終えた。)


マーク・ジョンソン 4R TKO レオン・サラサール

(WBBフライ級タイトル戦、1995年)

「パワフルな右フック」マーク・ジョンソン②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ジョンソンがタイトル防衛。7度目の防衛戦。これまで20勝(15KO)4敗1分の挑戦者サラサール(26歳)は小柄なパナマ人。パナマ王座(J・フライ級)を獲得するなど連勝していたときもあったが、マイケル・カルバハルのIBF世界J・フライ級王座に挑戦して痛烈なKO負け。このところロビンソン・クエスタ、メルチョル・コブ・カストロらを相手に連敗中。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。小さいが実にアグレッシブなサラサール。前進し、ストレート、フック。しかしながら、攻撃重視すぎ。攻めるときに隙があり、左ストレート、右フックを食う。2R、サラサールの右がヒットしてジョンソンがクリンチ。その後、激しい接近戦。やはりディフェンスの差があり、サラサールはマトモに打たれる。3R終了後、サラサールが棄権。資料によるとコブシを負傷したのが原因らしい。負けて悔しそうな表情のサラサール。実にエキサイティングな攻めをする良いファイターだが、打たれてしまう欠点がある。その後、負けが込み、世界戦はカルバハル戦のみに終わった。)


マーク・ジョンソン 8R TKO ホスエ・カマチョ

(WBBフライ級タイトル戦、1995年)

「パワフルな右フック」マーク・ジョンソン②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ジョンソンがタイトル防衛。マイナー王座を守り続けるジョンソン。これが10度目の防衛戦。挑戦者カマチョは24歳のプエルトリカン。決定戦でWBO世界J・フライ級王者になったが、マイケル・カルバハルに判定負けして王座陥落。それから丁度一年後の再起戦でジョンソンの王座に挑戦。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦(レフェリーはジェームス・ジェンキン)。左右の構えの違いはあるが同じように長いジャブを使う二人。カマチョは右ストレートを出すが、打ち合いを避けようとする。ヒラヒラのトランクスのジョンソンは接近してフック、アッパー。右フックが効果的。攻めるジョンソン、受け身のカマチョ。8R、ジョンソンがカマチョをロープ際に追い込んで大きな左右フック。右フックが入ったところでレフェリーストップ。カマチョはそれに不満の表情。しかし、止められたのは消極的な試合をやった自分の責任。その後もカマチョはレオ・ガメスとWBAの暫定王座(J・バンタム級)を争うなど王座戦のチャンスを得たが、勝てず。)


マーク・ジョンソン 8R TKO ラウル・フアレス

(IBF世界フライ級タイトル戦、1996年)

「パワフルな右フック」マーク・ジョンソン②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:右フックでフアレスがダウン

8R:右アッパーでフアレスがダウン

(感想:ジョンソンがタイトル初防衛。決定戦でフランシスコ・テヘドールをワンパンチでKOしてメジャー団体IBFの世界王座を獲得したジョンソン。メキシカンと初防衛戦。IBF11位の挑戦者フアレスはこれまで20勝(12KO)2敗のメキシカン。デビュー二戦目で判定負けを喫したが、その後、連勝でメキシコ王座(フライ級)獲得。日本でユーリ・アルバチャコフのWBC世界フライ級王座に挑戦したが、判定負け。再起戦(メキシコ王座戦)に勝利して、この二度目の世界挑戦。「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。左右の構えに違いはあるが、共に長いパンチを使うタイプ。ジャブ、ストレート、ボディ連打。ジョンソンが距離を取って左カウンター、トリッキーな動きで相手を惑わす。3R、異常に速い右フックでフアレスがダウン。その後も振りの大きいフックで打ち合う二人だが、ディフェンスのテクニックにより当たるのはジョンソンのパンチ。特に右フックにパワー。8R、右フックが効いたフアレス。右アッパーでダウン。左フックもフォローされた痛烈なダウンだったため、レフェリーはフアレスが倒れると同時に試合を止めた。ジョンソンが快勝。元々パワフルな打ち方をするジョンソンだが、IBF王座戦をするようになってからパワーアップした印象。フアレスは悪い選手ではないが、平均的なレベル。その後、IBF世界J・バンタム級王座を懸けてジョンソンと再戦したが、ノーコンテスト。川嶋勝重のWBC世界スーパーフライ級王座に挑戦して判定負け。WBCの地域王座は獲得できたが、世界王座は獲れなかった。)

アルベルト・ヒメネス戦、アルマンド・ディアス戦、ロベルト・アルバレス戦、ハビエル・フアレス戦

アレハンドロ・モンティエル戦、セシリオ・エスピノ戦、ルイス・ロロン戦、ホセ・ラウレアノ戦 

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