2024年1月15日月曜日

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBO世界ヘビー級王者。世界王者時代&その後。エベレット・マーティン戦、マイケル・グリーア戦、オリバー・マッコール戦を紹介します。

フランチェスコ・ダミアニ(イタリア)

身長190cm:オーソドックス(右構え)

フランチェスコ・ダミアニ 2R KO エベレット・マーティン

(ヘビー級戦、1990年)

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左ボディフックでマーティンがダウン

(感想:決定戦でジョニー・デュプロイをKOしてWBO世界ヘビー級王座を獲得したダミアニ。今ではWBOは立派な「世界王者認定団体」であるが当時は設立されたばかりでボクシング関係者からは「値打ちがある王座」とは見なされていなかった。「初代WBO王者」として初防衛にも成功。マーティン戦はノンタイトル戦。マーティンはテキサス出身の黒人。中堅どころで、このところジョージ・フォアマンらを相手に連敗中。イタリア・チェゼーナでの一戦。後ろ姿がマイク・タイソンなマーティン。ジャブで前進し、左右フック攻撃。打ち合いに応じるダミアニ(さすが世界王者)。ディフェンスしながら得意の右アッパー、左フック。接近戦が続く中、2R終了直前、左ボディでマーティンがダウン。立てず、KO。ダミアニが快勝。マーティンはタフそうに見えたが、ボディがキレイに入った。ダミアニは当てるのが巧い。その後もマーティンはリディック・ボウ、ラリー・ホームズらを相手に敗北多し。負けが多いキャリアだったが、多くの名のある選手と戦った。)


フランチェスコ・ダミアニ 1R KO マイケル・グリーア

(ヘビー級戦、1992年)

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右フック連打で2度、グリーアがダウン

(感想:マーティン戦の次の試合でレイ・マーサーにKOされたダミアニ。WBO王座から陥落、初黒星。一年と少しブランクを作った後、カムバック。タフ男フランキー・スウィンデルに判定勝ち。その次の相手グリーアはテネシー州の黒人でベテラン。カール・ウィリアムス、ピンクロン・トーマスに敗れるなどヘビー級では苦戦。ドワイト・ムハマド・カウイ、カルロス・デ・レオン(WBC世界クルーザー級王座戦)にも敗北。WBC米大陸王座(クルーザー級)獲得、連続防衛。タオウフィック・バルボーリと空位のWBA世界クルーザー級王座を争ったが、TKO負け。直前の試合ではラリー・ホームズにKO負け。実力者には勝てないレベル。ニュージャージー州イーストラザフォードでの一戦(リングアナは大ベテランのエド・デリアン)。WBC20位で33歳のダミアニ(グリーアは36)。上体がふくらんだ身体に(ハッキリ言ってカッコ悪い。強そうに見えない)。そのため体格差がより大きく感じられる。前進してフックを使うグリーアだが圧力を感じているのか、相手から距離を取ろうとする。ダミアニがボディ連打からの左ジャブといったテクニックを披露。そして右フック連打でグリーアをロープ外に叩き出す。立ったグリーアにストレート、フックで猛攻。最後も右フック連打。グリーアは立ったが10カウントに間に合わず、KO。ダミアニが体格差で勝利。あまり意味のない試合だったが、ブランクを作るよりはマシ。グリーアはやはりヘビー級の選手ではない。その後、新鋭ダネル・ニコルソンに敗北するなど中堅どころでキャリアを終えた。)


オリバー・マッコール 8R TKO フランチェスコ・ダミアニ

(ヘビー級戦、1993年)

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:これまで30勝(24KO)1敗のダミアニ。21勝(14KO)5敗のマッコールはイリノイ州シカゴ出身の黒人。腕力はあるが、試合運びに難が。ジェームス・ダグラス、オーリン・ノリスらに敗北。新鋭ブルース・セルドンに勝利。元IBF王者トニー・タッカーに2-1で惜しくも敗北。このところ二連続KO勝ち。テネシー州メンフィスでの一戦。互いにジャブ。しかし、パワーに差が。右フックにパワーを込めるマッコール。強いジャブ、ワンツーでダミアニが負傷(トランクスが血に染まる)。シャープなジャブ、ストレートのダミアニだが、マッコールが重いパンチで優勢。8R、右ストレートを食って相手に背を向けるダミアニ。マッコールが背後から左フックを打ち込んだところで試合終了。パワーで決着。強いジャブを打たれ続けたダミアニが最後はギブアップ。マッコールはもたつく欠点があるが、ナチュラルなパワーがある。その後の二人。マッコールはレノックス・ルイスを一発でKOしてWBC王者に。ダミアニはこれがラストファイト。マーサー戦後は世界戦は無し。無敗だった頃が全盛期だった。) 

フランチェスコ・ダミアニ①

ラリー・ロバーソン戦、ジェームス・ブロード戦、アンダース・エクルンド戦

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