2024年1月14日日曜日

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBO世界ヘビー級王者。世界王者になる前の試合。ラリー・ロバーソン戦、ジェームス・ブロード戦、アンダース・エクルンド戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

フランチェスコ・ダミアニ(イタリア)

身長190cm:オーソドックス(右構え)

フランチェスコ・ダミアニ 1R TKO ラリー・ロバーソン

(ヘビー級戦、1985年)

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:アマチュアでは世界選手権やワールドカップで好成績だったダミアニ。キューバの伝説的な名選手テオフィロ・ステベンソンに勝ったこともある。1984年ロサンゼルス・オリンピックではスーパーヘビー級で惜しくも銀メダル(金メダルを獲ったのはアメリカのタイレル・ビッグス。アマチュアではダミアニはビッグスに勝てなかった。プロで後に対戦することになるが、どんな結果だったか?)。26歳で遅いプロ転向。ロバーソン戦はプロ四戦目。これまで三連勝(全KO勝ち)。ロバーソンはミズーリ州セントルイス出身の黒人。ステファン・タングスタッドらを相手にほぼ全敗の「かませ犬」(嫌な表現だが仕方がない)。ネバダ州ステートラインでの一戦。パーマ頭のダミアニ(頭が凄く大きい人に見える)、正確なショートパンチで前進。右ストレート、右フックをいった右パンチにパワーがある。ロバーソンはアップライトな姿勢でジャブ、フック。ディフェンスに甘さ。攻めるダミアニ。ロープ際で右フックからの右ストレートがヒットしたところでレフェリー(ミルズ・レーン)が試合ストップ。ダミアニが攻めの姿勢で楽勝。勝って当たり前の相手だったが、正確に当てようとする姿勢、好戦的な姿勢が良かった。一方、パワーが乗らない打ち方だったロバーソン。その後、オリバー・マッコールらを相手に全敗。通算戦績は3勝24敗1分。こういう選手を試合に出場させるのは安全管理的に問題がある。)


フランチェスコ・ダミアニ 10R 判定 ジェームス・ブロード

(ヘビー級戦、1987年)

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:連戦連勝のダミアニ。WBCのインター王座を獲得。その次の試合の相手は巨漢。ブロードはノースカロライナの黒人で、元北米王者。ティム・ウィザスプーンにKOされて北米王座を失い、直前の試合では全米王座戦でトニー・タッカーに判定負け。イタリア・ボローニャでの一戦。髪を短くしたダミアニ。相手とは体格的に同じくらい。互いにジャブ。ブロードがワンツー、左フック。しかしながら、動き、踏み込みの速さはダミアニ。1Rから右フックをヒットさせる。接近戦。動きの機敏さ、スピード感に欠けるブロードだが、右ストレート、左フックはかなりパワフル。ダミアニはクリンチも使いながら右アッパーなどを正確に入れる。打ち合いがひたすら続く。10Rにちょっとしたハプニング。攻めるブロードがスリップ(ギャグっぽい滑り方で、会場が「ドッ」と沸いた)。10R終了。判定は3-0。なかなかの好試合。互いによく打ち合ったが、ディフェンス、インサイドからのパンチでダミアニが上回った。ブロードはまるで大砲のようなパンチを打っていたが、動きのキレに欠けていたのがあまりにも残念。その後、ブロードはドノバン・ラドックにアッサリ始末されるなどサッパリ。最後はボクシングの後遺症で死去(2001年)。43歳の若さだった。)


フランチェスコ・ダミアニ 6R TKO アンダース・エクルンド

(欧州ヘビー級タイトル戦、1987年)

「イタリアの星」フランチェスコ・ダミアニ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

6R:右フックでエクルンドがダウン

(感想:ダミアニがタイトル獲得。欧州王者エクルンドはスウェーデンの大型選手(身長199cm)。ステファン・タングスタッドを破って欧州王者になったが、フランク・ブルーノにKOされて王座陥落。グレン・マクローリー、ジェシー・ファーガソンに勝利。アルフレドエバンヘリスタから欧州王座奪回。ダミアニと防衛戦。イタリア・アオスタでの一戦。大柄なエクルンドだが、ジャブを使うボクサータイプ。右ストレート、右ボディ打ちといった右パンチが武器。ダミアニはジャブが正確で、接近してフック。1Rから右フックをヒットさせる。攻めるダミアニ、打ち返すエクルンド。エクルンドは攻撃のリズムがとぎれがちで、その隙を打たれる。6R、ダミアニ得意の右フックでエクルンドがダウン。立ったが左目のキズもあり、レフェリーストップ。相手の大きさにやや苦労したが、ダミアニが正確な攻撃で勝利。エクルンドは残念。あまり身体が大きいと逆に自分を持て余してしまう。その後、エクルンドはティム・ウィザスプーンに豪快なKO負け。欧州の実力者にとどまった。)

フランチェスコ・ダミアニ②

エベレット・マーティン戦、マイケル・グリーア戦、オリバー・マッコール戦 

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