2023年12月17日日曜日

「典型的なメキシカン」ルイス・ラモン・カンパス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界J・ミドル級王者。世界王座戦&その後。ペドロ・オルテガ戦、ジョン・ダディ戦、マシュー・マックリン戦を紹介します。

ルイス・ラモン・カンパス(メキシコ)

身長171cm:オーソドックス(右構え)

ルイス・ラモン・カンパス 11R TKO ペドロ・オルテガ

(IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1998年)

「典型的なメキシカン」ルイス・ラモン・カンパス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:カンパスがタイトル防衛。WBO世界ウェルター級王者ホセ・ルイス・ロペスにTKO負けで二度目の世界挑戦も実らなかったカンパス。その後、連勝。サウスポーの王者ラウル・マルケスをTKOで下してIBF王座獲得。オルテガと二度目の防衛戦。挑戦者オルテガもメキシカンでティファナ出身。WBAの地域王座(J・ミドル級)を獲得して以来、連勝中。メキシコ・ティファナでの一戦(レフェリーは女性。男のレフェリーと同様、問題なくレフェリングしていた)。赤のトランクスのカンパス。オルテガは黒。共にリズムを取ってジャブ、右ストレート、フック。距離を取って長いパンチを使うオルテガ。カンパスが接近してショートフック、左ボディ打ち。接近戦。互いのパンチがヒット。当てる巧さとディフェンスでカンパスか? 我慢比べのような打ち合いが続く。9R、オルテガの右ストレート、左フックがヒット。11R、打ち合いの中、レフェリーストップ。画質があまり良くない映像で観戦したためよくわからなかったが、オルテガの顔が腫れていたように見えた。タフネスで決着がついたようだ。オルテガはよく頑張ったが、攻められて応戦する形。打ち合いに付き合って押され気味になってしまったのが敗因だろう。その後、オルテガは北米王座戦(J・ミドル級)に敗れ、負けが込むようになっていった。)


ジョン・ダディ 12R 判定 ルイス・ラモン・カンパス

(IBAミドル級王座決定戦、2006年)

「典型的なメキシカン」ルイス・ラモン・カンパス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ダディがタイトル獲得。フェルナンド・バルガスに敗れてIBF王座から陥落したカンパス。その後、オバ・カー、ダニエル・サントス(世界戦)、オスカー・デラ・ホーヤ(世界戦)らにも敗北。マイナー王座(IBAほか)を獲得したが、トップクラスからは脱落した状況。これまで88勝(72KO)8敗。17戦全勝(15KO)のダディは北アイルランド出身。ニューヨーク在住で主戦場はアメリカ。WBC米大陸王座(ミドル級)獲得の実績。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。ウェルター級時代と比べて上半身(特に顔)が膨らんだカンパス。戦い方は以前と変わらないが、キレは落ちたか。グリーンのトランクスのダディは手数で勝負。ジャブ連打、右カウンター、接近戦ではボディ連打。右ストレート、左ボディ打ちにパワーがある。互いに手数。左フックに良いものがあるカンパス。ダディは右ストレート。攻めるカンパス、応戦するダディ。互角の勝負。中盤以降は体力で差が。ダディがジャブ連打、右カウンター、連打で優勢。カンパスは打たれて後退するシーンも。12R、激しい打ち合い。12R終了。判定は3-0。ダディがスタミナ、ディフェンスで勝利。共に「一発のパワー」は無かったが、手数の多い好試合に。会場のファンもスタンディング・オベーションしていた。その後も勝ち続けたダディ。しかし、なぜか大きな試合がなく、判定で初黒星。ラストファイトはフリオ・セサール・チャベス・ジュニアとWBCシルバー王座(ミドル級)を争って判定負け。マイナー王座を獲得するにとどまった。)


マシュー・マックリン 10R 判定 ルイス・ラモン・カンパス

(ミドル級戦、2008年)

「典型的なメキシカン」ルイス・ラモン・カンパス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:カンパスのプロ103戦目。これまで20勝(16KO)2敗のマックリンは英国・バーミンガム出身。英国王座(J・ミドル級)挑戦に失敗後、アイルランド王座(ミドル級)獲得。再度、英国王座に挑戦したがKO負け。再起三連勝でこのカンパス戦。アイルランド・ダブリンでの一戦(TVコメンテーターにデイブ・マコーリー(元IBF世界フライ級王者))。距離を取ってジャブ、左フックのマックリン。カンパスはジリジリ距離を詰めて左フックなどを使うが、動きのキレに欠ける。1Rにヘディングするなどマックリンは荒っぽいところがある(レフェリーから警告)。その後もジャブの打ち合い、左フック。連打するカンパスだが、マックリンはディフェンス。10R終了。判定は3-0。ジャブの正確さでマックリンが勝利。カンパスは最後まで手数を出したが、スピードが落ちた状態で相手を攻め落とすことができなかった。その後の二人。マックリンは英国王座、欧州王座(J・ミドル級)を獲得。ただし、フェリックス・シュトルム、ゲンナジー・ゴロフキンのWBA世界ミドル級王座への挑戦は失敗。地域の実力者にとどまった。カンパスはヘクター・カマチョ親子らと対戦したり、WBAやWBCの地域王座を獲得したりするなど精力的にリングへ。ラストファイトは2019年。IBF王座陥落後は世界王座に返り咲くことはなかったが、100戦を超えるタフなキャリアとなった。) 

ルイス・ラモン・カンパス①

ロジャー・ターナー戦、アンソニー・ジョーンズ戦、ホセ・ルイス・ロペス戦

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