2023年2月8日水曜日

「タイのストレートパンチャー」ムアンチャイ・キティカセム①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・フライ、フライ級二冠王。初の世界挑戦&防衛戦。タシー・マカロス戦(初戦・再戦)、李延済戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

ムアンチャイ・キティカセム(タイ)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

ムアンチャイ・キティカセム 12R 判定 タシー・マカロス

(IBF世界J・フライ級タイトル戦、1989年)

「タイのストレートパンチャー」ムアンチャイ・キティカセム①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ムアンチャイがタイトル獲得。ムアンチャイは元ムエタイ選手。パンチの強さを評価され、プロボクシングに転向。戦うことに慣れており、デビュー戦でインドネシアのウディン・バハルディンに勝利(ウディンは後、柳明佑のWBA世界J・フライ級タイトルに挑戦してKO負け)。七戦目でこの王座戦。王者マカロスはフィリピン人。崔漸煥(後、WBC世界ストロー級王者として来日。大橋秀行の挑戦を受けた)から奪った王座の初防衛戦。バンコクで行われた一戦。スピードがあり、手数も多い者同士の対決。ムアンチャイが速いジャブ、ストレート。マカロスのパンチは振りは大きいがキレと迫力がある。ジャブと左右フックで前に出るマカロス、ジャブと右ストレートで迎え撃つムアンチャイ。ムアンチャイは11Rには右ストレートを喰って後退するなど、全般的に押され気味の印象。最終ラウンド終了時、ムアンチャイは両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は2-1。ジャブが評価されたらしく、ムアンチャイが王座奪取。映像ではマカロスが勝ったように見えた。)

   

ムアンチャイ・キティカセム 7R TKO タシー・マカロス

(IBF世界J・フライ級タイトル戦、1989年)

「タイのストレートパンチャー」ムアンチャイ・キティカセム①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ムアンチャイがタイトル初防衛。ダイレクトリマッチ。不本意な負けを喫したと考えるマカロスとしてはKOで王座を奪回したいところ。今回も試合地はバンコク。距離を取ってジャブを連打するムアンチャイ。マカロスはジャブを使って距離を詰めようとする。接近戦では互いにパワフルな左右フック、ボディ攻め。打ち合いでは一歩も引かない両者だが、時折マカロスのフックがヒットする。できれば打ち合いを避けたいムアンチャイ。4Rには足を使いすぎて転倒。攻めの姿勢でややマカロスが優勢の中、ムアンチャイが相手の前進を食い止めようとジャブ、ボディ打ち。それが効いたか、6R、ムアンチャイの強打がヒット。7R、さらにムアンチャイの強打が連続して決まったところでレフェリーストップ。序盤に強いフィリピン人。しかし、その特徴である振りの大きいパンチはスタミナを消耗しやすいうえ、ボディを打たれると弱い。ムアンチャイが典型的なフィリピン人ファイターを一蹴。粘り強さが光った勝利。マカロスは後、ブランクを作ったり、連敗したり。ラストファイトの相手はピューマ渡久地。3RでのKO負けだった。)


ムアンチャイ・キティカセム 3R TKO 李延済

(IBF世界J・フライ級タイトル戦、1990年)

「タイのストレートパンチャー」ムアンチャイ・キティカセム①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左フック、左フック、右ストレートで3度、李がダウン

(感想:ムアンチャイがタイトル防衛。バンコクで二度目の防衛戦。挑戦者の李は謎の韓国人。「BOXREC」の記録によるとさしたる実績が見当たらない。勇利アルバチャコフのWBC世界フライ級王座に挑戦して判定負けした車南勲にKO負けしている。共にジャブ、ストレート、左フック。攻める李、応戦するムアンチャイ。思い切って打っていく李だが、打った後のディフェンス、バランスが良くない印象。2R、ジャブを食ってグラついた李。左フックでダウン。李のディフェンスの隙を突くムアンチャイが左右フックで乱打。右アッパーからの左フックで二度目のダウン。ラウンド終了間際、李が右ストレートで三度目のダウン。3R、再びジャブで李がグラつき、ロープ際で打たれたところでレフェリーストップ。ムアンチャイがまるでムチがしなうかのようなパンチで圧勝。李は2Rに右アッパーを入れるなどしたが、やはりディフェンスに難があった。) 

ソット・チタラダ戦(初戦・再戦)、ロッキー・マーシャル戦

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