WBA世界スーパーフェザー級王者。アラン・ビサヤ戦(PABA戦)、ビセンテ・モスケラ戦(WBA王座戦)を紹介します。
ヨーサナン・ソーナンサック(タイ)
身長168cm:サウスポー
①ヨーサナン・3Kバッテリー 4R KO アラン・ビサヤ
(PABAスーパーフェザー級タイトル戦、2000年)
(ダウンシーン)
3R:右フック、左アッパーで2度、ビサヤがダウン
4R:ボディ連打でビサヤがダウン
(感想:ヨーサナンがタイトル防衛。「Little Mike Tyson」と呼ばれるヨーサナン。サウスポーであり、タイソンとは違いがあるが、その強打ぶりと顔立ちをタイソンに例えたものと思われる。リングネームは複数あり、ビサヤ戦は「ヨーサナン・3Kバッテリー」。1993年、プロデビュー。意外なことにデビュー当初に二度のKO負け。そこから連勝。PABA王座獲得、連続防衛。挑戦者ビサヤはフィリピン。1994年、プロデビュー。連勝でフィリピン王座(フェザー級)獲得。しかし、初防衛戦でKO負け、初黒星。ヨーサナンに1RでKO負け。日本でKO勝ちできたが、オーストラリアでKO負け。PABAスーパーフェザー級王座に挑戦して敗北。ヨーサナンとの再戦は同王座への二度目の挑戦となる。タイ・スコータイでの一戦。ガードを上げてジリジリと相手にプレッシャーを掛けようとするヨーサナン。ビサヤはなかなか良い選手で、しっかりとした打ち方で左ジャブ、右ストレート、左フック、ボディ打ち。ブロッキングが巧いヨーサナン。ビサヤのパンチを食うことなく強烈な右フックを振るう。3R開始早々、右フックでビサヤがダウン。立ったが、ロープ際での左アッパーで二度目のダウン。4R、仕上げにかかるヨーサナン。ボディ連打でビサヤがダウン。立てず、KO。ヨーサナンがブロック&パワーで快勝。タイの選手はフライ級など小さい選手が多いが、ヨーサナンはかなり重厚な選手。ビサヤは悪くなかったが、打たれ弱さがあったか。これが事実上のラストファイトに。2007年に一試合だけカムバックしたが、KO負けだった。)
②ビセンテ・モスケラ 12R 判定 ヨーサナン・ソーナンサック
(WBA世界スーパーフェザー級タイトル戦、2005年)
(ダウンシーン)
1R:連打でヨーサナンがダウン
3R:フック連打でモスケラがダウン、右フックでヨーサナンがダウン
11R:連打でヨーサナンがダウン
(感想:モスケラがタイトル獲得。PABA王座を結局、19度防衛したヨーサナン。ラクバ・シン(畑山隆則を豪快にKO)との決定戦に勝利してWBA世界スーパーフェザー級王座獲得。ラモント・ピアソン、杉田竜平、スティーブ・フォーブス相手に三度の防衛。モスケラ戦は四度目の防衛戦。挑戦者モスケラはパナマシティ出身の黒人。デビューから好調だったが、パナマ王座(スーパーバンタム級)獲得ならず。そこから連勝で、この世界挑戦のチャンス。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦(レフェリーはアーサー・マーカンテ・ジュニア)。1R、前進するヨーサナン。右ジャブ、左ストレート、フック。モスケラはディフェンスし、打つときはフック、アッパーなどをまとめて連打する戦法。連打でヨーサナンがダウン。3R、左右フックでモスケラが、右フックでヨーサナンがダウンする激しい展開。その後も互いにディフェンスしながら強打。ヨーサナンは一貫して攻めの姿勢。モスケラは疲れたのか、足を使うシーンが増えていく。11R、左フックが効いたヨーサナン。連打でダウン。それでも前に出る姿勢のヨーサナン。モスケラは打たれてもディフェンス&タフネスで乗り切る。12R終了(なぜかレフェリーが転倒。足をひねったか?)。判定は3-0。モスケラが連打で勝利(葉巻をくわえたドン・キングに手を上げられて祝福された)。ガチャガチャした攻めであったが、パワーがあった。ヨーサナンは自分らしい攻めを最後まで貫徹。それはそれでよかったのではないか? その後の二人。モスケラは初防衛に成功したが、エドウィン・バレロにTKO負けで王座陥落。WBCラティノ・スーパーライト級王座を獲得できたが、WBC世界ライト級シルバー王座戦に敗れて引退。ヨーサナンはその後もリングに上がり続け、全勝。しかし、意外なことに世界戦は無し。ラストファイトでIBFの地域王座(スーパーライト級)獲得。その後はマーシャル・アーツに転向。余程、戦うことがお好きなようだ。)
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