2025年3月28日金曜日

「カザフスタンの世界王者」オレグ・マスカエフ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBC世界ヘビー級王者。世界王者になる前のラルフ・ウェスト戦、シェーン・サトクリフ戦、デリク・ジェファーソン戦を紹介します。


オレグ・マスカエフ(カザフスタン)

身長191cm:オーソドックス(右構え)


オレグ・マスカエフ 3R TKO ラルフ・ウェスト

(ヘビー級戦、1996年)

「カザフスタンの世界王者」オレグ・マスカエフ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:右フックでウェストがダウン

(感想:カザフスタン出身マスカエフ。ニックネームは「The Big O」。炭坑労働者からボクサーに。アマチュア時代にはビタリ・クリチコを破ったこともあるそうだ。カザフスタンでプロデビュー。その後はアメリカが主戦場。PABAヘビー級王座を獲得したが、オリバー・マッコールに敗れた。これまで17勝(13KO)1敗で、27歳。ウェストはケンタッキー州の白人で、ニックネームは「Wild, Wild」(相当、荒っぽいボクシングをやらかすのだろう。いつのことかは不明だが、ナイトクラブの用心棒をやっていたこともあるそうだ)。10連勝中(8KO)。ニューヨーク州メルビルでの一戦(レフェリーはアーサー・マーカンテ)。口ヒゲを生やし、いかにも気が強そうな表情のウェスト。ジャブを連打して、右ストレート、フック。腕っぷしで勝負するタイプで、積極的に前へ。マスカエフは慎重にディフェンス。動きは速くない。ジャブ、ワンツー、右ストレートからの左フックといったコンビネーション。2R、マスカエフの右アッパーがヒット。3R、斜め下からの右フックでウェストがダウン。レフェリーは試合を止めた。マスカエフが丁寧な試合ぶりで勝利。正直なところ、あまり迫力がない。しかし、隙を突く巧さがあった。ウェストはケンカのような打ち方で攻めたが、ディフェンスされた。負けたが、気合いが入った戦いぶりは良かったのではないか。その後もウェストはリングへ。中堅相手に勝ったり負けたり。最後は連敗で引退。)


オレグ・マスカエフ 2R TKO シェーン・サトクリフ

(PABAヘビー級タイトル戦、1999年)

「カザフスタンの世界王者」オレグ・マスカエフ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:マスカエフがタイトル防衛。ウェスト戦後、デビッド・トゥア(WBCインター王座戦)にTKO負けしたマスカエフ。中堅どころには勝つが、それ以上の強敵に苦戦。決定戦で獲得したPABA王座の二度目の防衛戦。挑戦者サトクリフ(23歳)はカナダの白人。ピークを遙かに過ぎたレオン・スピンクスに勝利。カナダ王者になったが、直前の試合で古豪トレバー・バービックにTKO負けで王座陥落。これまで21勝(12KO)6敗1分。ミシシッピ州トゥーニカでの一戦。似た体格、構え方、ジャブの打ち方。しかし、マスカエフの方が正確な攻撃。右ストレートを当て、左ボディ打ちで相手を追い込む。サトクリフはブロックするが、打たれる。2R、左眉付近をカットしたサトクリフがドクターチェック。再開したが、さらに打たれて負傷が悪化したところでレフェリストップ。マスカエフが正確さで勝利。特に右ストレートがよく当たっていた。サトクリフは悪い選手ではないが、打たれた。ゴツい身体で鋭さにやや欠けていたのが原因か? その後、サトクリフはブライアン・ニールセン、デビッド・トゥア、トレバー・バービック(カナダ王座を懸けた再戦)に連敗。カナダの実力者にとどまった。)


オレグ・マスカエフ 4R TKO デリク・ジェファーソン

(ヘビー級戦、2000年)

「カザフスタンの世界王者」オレグ・マスカエフ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右フックでジェファーソンがダウン

2R:右フックでジェファーソンがダウン

(感想:サトクリフ戦後、後のWBC王者ハシム・ラクマンをKOしたマスカエフ。さらに連勝でジェファーソン戦。ジェファーソンはミシガン州の黒人。大型で(身長198cm)、アマチュア時代には大会で優勝経験も。プロでは連戦連勝でNABA王座を獲得したが、実力者デビッド・イゾンリティにTKO負け(初黒星)。マスカエフ戦はその再起戦となる。アトランチックシティでの一戦(会場ではジェファーソンの母ジャラが観戦。息子の劣勢に落ち着かない表情だった)。ジェファーソンは距離を取って戦うボクサータイプ。ヘッドスリップしながらジャブ、右ストレートを打つ。ところが右カウンターを食うミス。右フックでダウン。この時、左足を痛めたらしく、その後は足を引きずるような動き。2Rにも同じような右フックでダウン。3Rには左フックを食ってピンチ。4R、攻められるジェファーソン。ついに試合ストップ。マスカエフがガードの隙を突く攻撃で勝利。ジェファーソンは大型選手。それだけに動きも大きく、隙があったようだ。その後の二人。ジェファーソンはウラジミール・クリチコのWBO王座に挑戦して2Rで敗北。世界王者にはなれず。マスカエフも苦難。カーク・ジョンソン、ランス・ウィテカーに連続KO負け。コーリー・サンダース(WBO王者になった南アフリカの選手とは別人)にもTKO負け。連勝後、WBCインター王座獲得(2005年)。ハシーム・ラクマンを再戦で破りWBC王者に(2006年)。オケロ・ピーターに勝利して初防衛に成功。しかし、次の防衛戦でサミュエル・ピーターにTKO負けして王座陥落。王者として活躍した期間が短かったこと、そのスタイル(隙を突く戦い方)から地味な印象があるが、実力は確かなものがあった。ただ、マイク・タイソンやイベンダー・ホリフィールドと比較できるようなレベルではなかった。)

 

0 件のコメント:

コメントを投稿